ブロガーの注目度と株価の相関関係について調べてみました (2) [ 2006.04.06 ]
▼ブロガーの注目度と株価の相関関係
ヒット商品に関するブロガーの注目度と株価の相関関係の有無については、「今回の件で言えば、まぁまぁ有るかも」と言ったところでしょうか。あ、中途半端ですか?
ちなみに、「ラブレ」の販売の流れは下記のようになっています。
2006年
1月5日 カゴメ、植物性乳酸菌飲料「ラブレ」新発売 プレスリリース。
2月14日 関東・中部・近畿・北陸のコンビニエンスストア限定で先行発売開始。
テレビCM放映開始。
3月14日 全国発売開始。
前回のグラフで見た「株価→ブログ」という反応の流れは、各時期ごとのブログの内容を精査すると理解できます。
◎初期段階 2月中旬~3月中旬
2月14日からエリア限定で先行発売されたようですが、実はもうひとつ、この時期にはカゴメの『株主懇親会』が開催され、集まった株主の皆さんに「ラブレ」が配られたようです。
株主の皆さんが「ラブレ」を写真付きでブログに取り上げ始めます。
カゴメさんの発売発表のプレスリリースには、初年度販売目標100億円、半年間の広告費が35億円とありますので、大規模なプロモーションを展開する注目の大型商品として、株主の皆さんの期待も大きく膨らんだことでしょう。株価が上昇傾向し始めます。
◎浸透段階 2月中旬~3月中旬
CMが展開され、商品が店頭に並び始めた3月14日以降は、一般消費者のブログエントリーが増えてきます。
ざっくり内容を分類すると、下記のような切り口の関心が見られます。
①”植物性の乳酸菌飲料”という商品の新奇性を取り上げるユーザー
②新しい健康関連食品として注目する健康コンシャスなユーザー
③CMに出演する吉永小百合さんに関心を寄せる芸能面からの興味
④コンビニの新商品紹介がテーマのブログ(意外とあるんですよ)
◎ブレイク段階 3月22日
日経新聞に「ラブレ」品切れの謝罪広告が出たようです。いくつかのブログが取り上げています。(今、手元に新聞が無いので、ボク自身は未確認です。)
これを見て、「ラブレ」人気に対する関心が一気に一般化します。
3月22日のカゴメの株価終値は、調査期間中最高の1633円をつけました。
◎その後~今日まで
注目の商品として、実際に消費したユーザーの感想や、入手できないユーザーのエントリーが増えてきます。商品の希少性が高まり、情報の価値も向上しています。株価も高い水準を維持しています。
そして、今日、Yahoo!ニュースに販売エリア限定縮小の記事が掲載されることで、ボクのような健康とは縁遠い生活をしているユーザーの知るところとなりました。
▼口コミが伝播する構造
今見た流れをもう少し一般化すると、下記のような図になると思います。

口コミプロモーションを立案する上で、まずは対象となる商品・サービスへの関心領域になるべく近い位置にいるステークホルダーを巻き込み、徐々にその輪を広げてゆく流れをつくることが大切であるということが分かりますね。
最近の口コミの流れを見ていると、個人投資家の存在感が日増しに大きくなってきているように思います。
投資先企業の動向をウォッチし、その是非についてブログなどで盛んに情報発信する個人投資家の皆さんの姿は、どんなイノベイティブな消費者よりも敏感で批評性に富んでいます。ライブドアショックについて調べたときもその傾向は顕著でした。
遠くのコンシューマ攻略よりも、充実したIRによって、直接的な利害関係にある身近な投資家を満足させる方が、良い口コミを派生させる近道かもしれません。
※えーと、最後になりますが、ボクは、別に日ごろからカゴメさんの経営内容をフォローしているわけではありません。
よって、カゴメさんの株価上昇が「ラブレ」のブレイクのおかげだけじゃないですよ、という可能性は多分にあります。実際に、株主優待が充実していることで有名なカゴメさんの権利確定は3月末日のようです。その辺で株価が上昇するのは、当然起こりうることです。
なので、今回のお話の信憑性は、このエントリーをご覧いただいている皆様のご判断にお任せします。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
トラックバック (0) | ブログコラム | TEXT : 藤原 秀樹





