トップブログコラムボクたちのライブドアショック -そのときブログは何を伝えたのか(4)

ボクたちのライブドアショック -そのときブログは何を伝えたのか(4) [ 2006.03.25 ]

▼ライブドアショック -社長ブログはどう反応したか

今回、ライブドアショックをケーススタディとして取り上げながら多くのブログを見る中で、各企業の社長のブログ上での反応についても関心を持って拝見しました。

社長ブログ上での言動は、その立場から、一般ユーザーに比べると影響力が高いと言えます。
しかし、ライブドアの一件は、インパクトが大きかったからでしょうか、社長の皆さんも一個人、一ユーザーとしてその動揺を隠さずそのまま吐露しているケースが多いように感じられました。普段から熱心にブログを更新されている社長ほど、自己の感情とブログへの表出の距離感が短いように思います。


▼感情表出型

・サイバーエージェントの藤田晋社長は、自社株主に動揺が波及しないよう注意を払いながらも、最後には「涙が出そう。」とコメント。

「渋谷ではたらく社長のblog」:『堀江さん』

・堀江さんが社外取締役に就いていたニューズ・ツー・ユーの神原弥奈子社長も「私個人としては、ほんとうに つらい・・・。」と個人的な思いをエントリー。

「minako's blog」:『1月24日』『お詫びとご報告』 

・堀江さんと交友関係にあったピーチ・ジョンの野口美佳社長は、強制捜査後に堀江さんからかかってきた電話の会話の内容をブログに掲載。そのエントリーがマスコミ各社に大きく取り上げられたため、最終的にブログからエントリーを削除。

「MIKA NOGUCHI_BLOG」:『・・・。』『いま思うこと。』

・堀江さんの再起への願いを綴ったのが、はてなの近藤淳也社長とKLab 真田哲弥社長。

「jkondoの日記」:『夢の力』

「ベンチャー起業の秘訣!無料アイデア付き」:『ライブドア家宅捜索!!堀江さんの再起を期す』

▼広報型

・「個人的には大変憂慮」としながらも、対株主向けに自社の事業戦略をあらためてアナウンスしてIRに努めたのが、GMOインターネットの熊谷正寿社長。コメントを出すのも早かった。

「クマガイコム」:『ライブドア問題』

・ライブドア関連株に対する信用取引の代用有価証券掛目を引き下げたことで、市場に波紋を呼んだマネックス証券の松本大社長は、ブログ上で自社の見解について説明。

「松本大のつぶやき」:『判断』

・代用掛目引き下げの対象となったターボリナックスの矢野広一社長は、ブログ上でマネックス証券の対応について言及。

「Turbolinux いただき日記 3」:『三位一体で乗り切る』2006/1/20


上記に紹介した社長ブログの中には、一般ユーザーからの応援や共感とともに、強い非難コメントが寄せられているものも散見されます。

気軽に始められるのがブログの特長ではありますが、社長がブログを書く際には、アクティブユーザーの台頭という時代背景を考慮に入れた、一定程度のリテラシーが要求されることを意識する必要があるでしょう。
広報や営業活動に効果の高い社長ブログですが、その影響力の大きさゆえに、今後は自社の経営戦略、広報戦略との位置づけを明確にした「ブログガバナンス」のような視点も必要になってくるかもしれません。


▼ライブドア社員の方によるブログ利用

社長ブログから話がそれますが、ライブドア社員の皆さんもブログを利用してメッセージを発信しています。

・ライブドア広報の乙部綾子さんは、事件後も再起に賭ける社内の様子をレポートしていましたが、最終的にご自身の去就をブログ上で発表しました。

「ライブドア広報・乙部綾子のお仕事日記」

・ライブドア・伊地知晋一執行役員副社長は、事件後に書いたエントリーで、社員に向かって今の状況や気持ちを率直に発信するよう希望しています。

「新いじちのblog」:『ブログを書くことについて 』

・ポータルサイト「livedoor」はメディアとしての公共的立場から、事件を検証する「ライブドア事件特集」を特集。各界の有識者、オピニオンリーダーから募った見解を、原稿全文をそのまま掲載しています。

『ライブドア事件特集 -ライブドアに物申す!』


情報開示による透明性の維持、外部からの批判を真摯に受け止める企業姿勢の提示。ライブドア社員の皆さんの努力により、少しずつユーザーからの信頼感を回復し、新しい一歩を踏み出そうとしています。
ブログは、企業とユーザーのコミュニケーションの架け橋としての役割を果たしています。

トラックバック (0) | ブログコラム | TEXT : 藤原 秀樹

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